1 出国前の準備1:東大・イェールイニシアチブへの応募
1.1 東大・イェールイニシアティブとは:メリットとデメリット
東大・イェー ル・イニシアティブ(以下、TYI)とは、日本学術振興会若手研究者インターナショナル・トレーニング・プログラムの支援のもと、大学院生に滞在費などを支給し、留学をおこなわせるというプログラムです。この活動は2007〜2011年度にかけておこなわれておりましたが、2012年度以降、学振からの経済的支援はなくなってしまいました。しかし、この5年の間に培われたノウハウを次の世代の人が活かすためにもTYIの制度は残されることになり、現在では、東大とイェールの学術交流の窓口となっており、毎年、3月頃にTYIを通じたイェール大学への留学希望者の公募がおこなわれています。
TYIという制度を利用するメリットとしては、イェール大学に授業料をおさめることなく、そのリソースを使えるという点です。ただし、授業料は東大側には 支払うことになり、休学をすることはできません。イェール大学のリソースとしては、ファカルティメンバーや図書館・アーカイブズなどがあげられるでしょ う。私は歴史を専攻しているために、その充実した図書館にはお世話になっています。また、電子書籍・ジャーナルもかなり充実しています。
デメリットは、やはり東大側が何か経済的な支援をおこなってくれるわけではないので、普通に留学することと大きな違いがないという点です。東大側からの イェール大学(あるいはニューヘイブン)に関する情報も最低限のものしか提供されません(具体的には、現在、留学している人の所属とメールアドレスなど)。そのため、滞在先などもすべて自分で調べて、契約する必要があります。さらに、ビザの発行手続きもすべて自分でおこなうか、紹介される旅行会社の担当者の方の助けをあおぎながら、進めていく必要があります。
しかしながら、これ までにTYIで留学した方が一定数いるために、イェール大学側の受け入れは比較的スムーズなように思えます。この点から、いわゆる個人留学をおこなうよりも手続き上は楽であると思われます。そのため、もしピンポイントでイェール大学に留学したいと考えているのであれば、利用して損はない制度であると思います。
TYIという制度を利用するメリットとしては、イェール大学に授業料をおさめることなく、そのリソースを使えるという点です。ただし、授業料は東大側には 支払うことになり、休学をすることはできません。イェール大学のリソースとしては、ファカルティメンバーや図書館・アーカイブズなどがあげられるでしょ う。私は歴史を専攻しているために、その充実した図書館にはお世話になっています。また、電子書籍・ジャーナルもかなり充実しています。
デメリットは、やはり東大側が何か経済的な支援をおこなってくれるわけではないので、普通に留学することと大きな違いがないという点です。東大側からの イェール大学(あるいはニューヘイブン)に関する情報も最低限のものしか提供されません(具体的には、現在、留学している人の所属とメールアドレスなど)。そのため、滞在先などもすべて自分で調べて、契約する必要があります。さらに、ビザの発行手続きもすべて自分でおこなうか、紹介される旅行会社の担当者の方の助けをあおぎながら、進めていく必要があります。
しかしながら、これ までにTYIで留学した方が一定数いるために、イェール大学側の受け入れは比較的スムーズなように思えます。この点から、いわゆる個人留学をおこなうよりも手続き上は楽であると思われます。そのため、もしピンポイントでイェール大学に留学したいと考えているのであれば、利用して損はない制度であると思います。
1.2 応募資格
2015年度現在、東大側から滞在費の支給などはないために、この制度の応募者の方は自ら滞在費を準備する必要があります。そのため、学振などで既に研究費をもらっている方が主な対象になると思います。ただし、制度上、学振特別研究員に限定されているわけではないようなので、私費でもOKという方がいれば応募されると良いと思います。
ちなみに、イェールに留学にきている日本の研究者は、大学院生は、東大をはじめ、早稲田大学や上智大学などから来られている方が多いようです。かつてイェール大学で学んだ朝河貫一の出身校である早稲田大学は「Y-VISP」という交換留学協定を結んでいるようです。また、上智大学には「上智−イェール大学ジョイント奨学金プログラム」(Sophia-Yale Scholarship Program)という制度もあるようです。詳細については、各大学国際交流課などで調べてみてください。
ちなみに、イェールに留学にきている日本の研究者は、大学院生は、東大をはじめ、早稲田大学や上智大学などから来られている方が多いようです。かつてイェール大学で学んだ朝河貫一の出身校である早稲田大学は「Y-VISP」という交換留学協定を結んでいるようです。また、上智大学には「上智−イェール大学ジョイント奨学金プログラム」(Sophia-Yale Scholarship Program)という制度もあるようです。詳細については、各大学国際交流課などで調べてみてください。
1.3 スケジュール
例年のおおよその応募スケジュールとして、参考までに私が留学した際のものを掲げます。毎年多少の変化はあると思うのでご注意を。
2014年
3月19日:TYI2014年度募集開始
4月17日:東大提出書類締め切り
5月27日:TYI推薦者決定(内定)通知(国際企画課より)
5月27日:「推薦者決定通知書」受け取り(国際企画課より)
5月28日:今後の手続きの案内(国際企画課より)
5月30日:ビザ取得手順の案内(東京エキスプレス)
6月16日:系会議(海外渡航にかかる書類)→海外渡航届・海外渡航計画書をアドミニに提出
7月1日:系会議書類受け取り
→学振に提出
7月1日:Yaleアプリケーションすべて提出完了
8月28日:イェール大学秋学期開始
9月15日:イェール大学のVAR開始
1.4 必要書類
(A) 東大への提出書類
TYI応募書類
TYI内定後の海外渡航届関係書類
[1]および[2]をアドミニへ提出し、[1]に研究機関長の署名・押印をもらいます。留学可否について、毎月下旬におこなわれている系会議で審議されますが、その月の会議にかけてもらうには月の中旬までに提出する必要があります。押印をもらったら、[1]を学振に提出します(下記(C)参照)。
- TYI申請書:東大HPよりDL
- イェール大学における研究計画書(英語と日本語で各2~3 枚程度)
過去の派遣者の計画書はTYIのHPから閲覧できるので、参考にされると良いと思います。
- 英語能力を証明できるもの(TOEFLなど)
- 東京大学での指導教員等の推薦状 1通(和文)
- 日本学術振興会特別研究員等の採用証明書(研究奨励金等の支給について、期間、金額が記載されているもの)
- イェール大学において受入れを希望する教員との受入内諾等に係わるメール履歴等
TYI内定後の海外渡航届関係書類
- 特別研究員海外渡航届(学振HPからDL)[1]
- 研究指導委託申請書(東大HPからDL、あるいはアドミニでもらう)[2]
[1]および[2]をアドミニへ提出し、[1]に研究機関長の署名・押印をもらいます。留学可否について、毎月下旬におこなわれている系会議で審議されますが、その月の会議にかけてもらうには月の中旬までに提出する必要があります。押印をもらったら、[1]を学振に提出します(下記(C)参照)。
(B) イェール大学への提出書類
書類の提出はすべてオンラインでおこないます。東大での選考を通過すると、イェールからオンライン・アプリケーションのページが送られ、それに書類をPDFやDOCファイルなどでアップしていきます。以下に、主な必要書類を掲げておきます。
なお、注意しなくてはいけないのが、東大に書類を提出したのちに、イェール大学側(および学振)にも別途書類を提出しなくてはならないという点です。 イェール大学への書類提出はすべてオンラインでおこなわれますが、すべての書類が提出されてはじめて、応募完了となりますのでご注意ください。そして、実 際のところ、東大への提出書類より、イェールへの提出書類の方が圧倒的に多いので、以下を参照しつつ、内定通知前から準備をしておくことをおすすめしま す。
なお、注意しなくてはいけないのが、東大に書類を提出したのちに、イェール大学側(および学振)にも別途書類を提出しなくてはならないという点です。 イェール大学への書類提出はすべてオンラインでおこなわれますが、すべての書類が提出されてはじめて、応募完了となりますのでご注意ください。そして、実 際のところ、東大への提出書類より、イェールへの提出書類の方が圧倒的に多いので、以下を参照しつつ、内定通知前から準備をしておくことをおすすめしま す。
- Personal Statement
- Current and Prior Study
- Advisor Invitation Verification Form
- 生活費と授業料の見積もりおよび支払い能力証明
- 海外保険の加入有無
- Verification of Academic Standing
- 英文推薦状(2通)
(C) 学振への提出書類
海外渡航する1か月前までに以下の書類を提出します。1は時間がかかることがあるので、早めに準備しましょう。書類は学振HPからDLでき、様式番号は7と7(別添)です。
- 海外渡航届
- 海外渡航計画書
(参考)VISA発行手続き
最後に、参考までにVISA発行手続きに必要な書類をあげてきます。ただ、以下のものは旅行会社エキスプレスさんにお手伝いをお願いしましたので、自分で準備する場合はもう少し書類が必要です。
- パスポート
- 証明写真 ※ 細かい規定があるので注意
- 証明写真の電子データ ※ 細かい規定があるので注意
- 銀行発行の口座残高証明書(英文)
- 成績証明書